ヨスガノソラのBGMが素晴らしすぎる件
アニメはそこまで熱心に追うほうではないのだが、2010年秋のアニメが今までになく待ち遠しくてたまらない。というのも、音楽！今期のアニメは音楽周りが充実していて実に楽しい。ちなみに筆頭はヨスガノソラ。
ヨスガノソラのアニメは主題変奏型のBGMで映像との同期が素晴らしく細密。エロの影に隠れた高評価の理由はBGMで間違いない。主題自体も良くできている上に、場面の切り替わりと連動したBGMの切り替わり（曲自体の切り替わりだけでなく演奏する楽器群が増えたり減ったり）が非常に細やか。ちょっとした感情の推移やカットの切り替わりがBGMと密に連携している。しかも場面とBGMを連動させる際は、場面が切り替わる時に曲を途中でブチっと切って変えるのではなく、曲の長さと場面の長さがぴったりと一致していてのBGM切り替えで、それが自然な場面切り替えにつながっている。また同一主題の曲・同じ調性の曲の使用が目立つことも自然な場面切り替えに寄与している。
さらに主題変奏型BGMがメインとは言えそれのみにこだわることなく、主題からは外れたBGMの交え方も非常に巧み。一葉ルートでヴィオラ演奏からセックスシーンへとつながる場面で使用された曲など印象的だが、物語の進行を全面的に担う主題変奏型BGMが確たるものであるからこそ物語の山場を担うそれ以外のBGMが光る。主題変奏のBGMとは異なる曲とは言え全く作りの違う曲を持ってくるわけではなく、物語の山場を行きつ戻りつするのに浮かない曲作りであることも見逃せない。
そして一連のBGMとは全く作りの違う曲をもこのアニメは使いこなしている。それが挿入歌（というかＢパートのエンディング曲と云うべきか）。こういったいかにもシンセっぽい音の目立つ激しい曲は本編からは追いやられていて、それがＡパートの雰囲気を断ち切ってＣパートに入るのに一役買っている。あとＢパートまでもが場面とBGMがそれはきれいに連動しているのはなんたることか。
……といった感じに素晴らしいので、ヨスガノソラはBGMに注意して視聴してみることをおすすめします。
ヨスガノソラ Blu-ray 渚一葉
posted with amazlet at 10.11.10
