東村アキコ『海月姫』1〜5巻 感想


アニメ『海月姫』の第1話見たらヒロインがあまりに琴線に触れたため原作を読んだのですがおもしろかったです。ヒロインは漫画のほうが魅力的に見えるかも。


原作を読んだところアニメはかなり原作に忠実に作られているように見える。漫画の時点でアニメ的作品。
というのも、漫画版の『海月姫』は一枚一枚の絵が凄く可愛いというわけではないがカメラワークの上手さを感じる作品。流れるように読めて、且つ、印象的に見せたいであろうカットがちゃんと印象的に映る。結果ヒロインが実に可愛く感じられる。
そして原作の時点でカメラワークがとてもしっかりしているので忠実に映像化されているのではないだろうか。
……ただ、ただ一つ、アニメ版には個人的には致命的な点がある。それはおしゃれをした月海の眉毛が普通にアイラインを引いた眉毛っぽくなってしまっていること。
例えて言うなら『君に届け』の爽子がおしゃれしたら黒髪ロングじゃなくなってしまうようなもので、ただただ残念でならない。
海月姫』ヒロインの月海の眉毛は太いというほどではないのだがぼさぼさっとした感じで、漫画版ではそれを保ったままおしゃれして可愛くなっているのが良いのに。良いのに。良いのにっ。…良いのにっ。





カメラワークやヒロインの可愛さや以外だと、何気なく書かれたオタ女子(と作中ではあるが喪女といったほうがわかりやすいかも)的メンタリティの描写がいやにリアリティあったり。




というわけで原作のほうの『海月姫』はとても良かったです。
物語は前振りや伏線をちりばめつつもあまり重くなりすぎずヒロインとその周りの人たちの魅力を十分に引き出しながら展開するので、1巻なり1話なりを見て楽しめた人には続刊も安心して薦められる内容です。
アニメ版『海月姫』を見て興味を持った人は原作も読んでみてはどうでしょうか。