バッハ:ゴルトベルク変奏曲/高橋悠治

バッハ:ゴルトベルク変奏曲

バッハ:ゴルトベルク変奏曲


C+


リズムの崩し方が半端じゃない。やろうとしていることは面白いが技術が追いついていない感じ。


高橋悠治によるゴルトベルク変奏曲の再録音。2004年録音。発売時はレーベルがavexだったことに驚いたもの。


さっそく内容のレビューに移る。
面白いがあまりよくない演奏、と評する。
高橋悠治による1976年録音の同曲の録音と比べると、演奏者の技術が落ちているように見受けられる。その上で1976年録音よりも難しい(そして面白い)ことをしようとしているため、どうにも不均衡な演奏となっているのではないだろうか。
このCDは評点は低くつけたが、その反面なんとも面白い解釈であることも確か。リズムや声部の対立を崩しまくることを主眼に置いたような解釈で、例えるならば楽器は違うがギドン・クレーメルによる無伴奏ソナタとパルティータ再録音のような面白さがある(但し本盤の出来はクレーメルに及ばない)。
録音は若干ぼんやりしていた。残念。