とりあえず冬の旅3種

成田より。
暖かいわ。


何か実のあること…


「冬の旅」の録音について


ディースカウ/ビリング
完璧。
第1曲の「歩く早さ」がどれくらいかは色々重要だろう。
その速さは、「悲しいから遅め」と「悲嘆でいらいらしているから若干早め」の2種に大別できる。
この録音は前者のテンポ解釈での模範中の模範。
メロディー性とかレガートという点でこれ以上のはないのでは。
最初にこれを録音してしまったから、以降のディースカウが「語る」歌曲に走ったのではと考えられるほど。
ディースカウの声が若いのも聴いていて気持ちがいい。
ディースカウの冬の旅の録音は、これとブレンデルとの録音が双璧。


ホッターの東京ライブ
ホッターの録音の中では最高。
冬の旅は低い声で歌うとメロディーが埋もれるので、バスには向かないと思うが、この演奏は声の響きがのっている分いい演奏にしている。


ルネ・コロ
奇演なイメージがあるが、ざっくりまとめるピアノよりとピアノよりさらにざっくりまとめた歌による演奏はいい味。
冬の旅を演奏するにはテノールの響きがいるだろうということを再認識させられる歌いっぷり。