『Rewrite』OP曲を詳細に聴いてみた結果


pub99@mp_f_pp Rewriteの音楽褒めてたけど、OPって良いの?link
mp_f_pp@pub99 安定して聞ける声だと思ったような記憶があるが、詳しく話すほど覚えてないlink



というわけでリライトのOPの歌について詳細に語りました。聴きながら読まないとわからないと思います、歌詞を引用した際は左横に動画の対応秒数を書きましたので参考にしてください。


まずおおざっぱな印象を言うと、個性が薄めと言えようか。Keyの主題歌というと、音の取り方が低いLia・ひょろっとし過ぎでない?という発声のriya・鼻に掛かった鳴りのあるrita、とみんな耳にひっかかる発声をしている印象がある。それらと今回の水谷瑠奈を比べると、水谷瑠奈は幾分聞きやすい発声をしているように感じた。
以下歌を聴きながら詳しくみてみる。
まず歌入り、0:39「ひびわれた夜に」の1フレーズの声はLiaを思わせる、似てるように思う。さっぱりとした響きの作り方をしたLiaという感じ。なのでこの時点では「おっ」と思う声と言ってもいいかもしれない。だが続く部分を聴くとちょっとLiaより声が出てないかなあと思わされる。
その先の曲調の変わり目、1:00「この地に」の部分で重めの響きというか、かっこ良い系の声、それまでとは違う響きの声を出すために「おっ、ここから声の響きを変えて曲を引っ張ってくのか?」と聞いてて期待する。が、にしては続く部分の声は軽すぎるかもしれない。
その次、1:06「かなたへ消えてく」の「消えてく」の響きは、まあ残念。ここで、やっぱりちょっと弱いなと結論を下したくなってしまう。「え」の母音の響きが素すぎやしないだろうか。ここでもっとかっこよく声が鳴る・響かないと、直前の1:00「この地に」で匂わせる雰囲気の変化の兆しがどっちらけ?
あとは端折るけど、もう一つの大きな残念ポイントはサビに戻る部分の直前、1:59「逃げない もう そこへ」の「そこへ」だなあ。「へ(/e/)」の響きが力強いわけでもエキゾチックなわけでも儚いわけでもない。ここがもっと決まると締まる気がするんだがなあ。さっきの1:06「かなたへ消えてく」の「消えてく」と同じく上昇音形での/e/(「消えてく」では「えて」の部分)がよくない気がする。
とはいえ/e/全部がというわけではなく、例えばサビにおける、1:27「手を引いて」の「て」なんかはポップス的な叫びっぽさを感じさせる発声として成功していると思う。あとサビ最初のほう、1:21「青い火があるなら」の「あるなら」の「あ」の部分、これも高い音に飛ぶところでポップス的叫び系の響きが乗ってるんじゃないかしら。
まあただ、なんというか、”さらっとした入り→ちょっと強く重い響きのフレーズへ転換→一転して明るいフレーズを駆け上がってサビへ向けて上昇→「君はただ立ち尽くす」で美しい系の響き→サビは感情の発露系のポップスの叫び系”という流れが見えるが、高音でもうちょっとガッと掴んで発声できると色々締まるんだろうが、そこがなあ。さらっとした響きは聴きやすくて好ましい。高音の決めとか美しい系(ヒーリング系?)の発声はLiaがうまくて、さらっとして柔らかい響きという点ではriyaは個性が強い。ritaはそつがなくて且つ声優的技法での声の響きの転換があって曲にメリハリをつけるのと、あとふつうに曲作りがうまいよなあ。サビの叫びな感じの部分でもっとガッと叫ぶ声が出てたらなあ。曲はサビが普通にかっこいい感じかなあ。普通に。
まとめると、灰汁が少ない歌唱なので聴いてると歌いたくなる感じの曲、というふう。