クリスティアーノ・クレモニーニ/イタリア近代歌曲集(レスピーギ、イヴァルディ、ヴェネティアーニほか)

Bolognese Salon-Music from the Late 19th & Early 2

Bolognese Salon-Music from the Late 19th & Early 2

イタリア近代歌曲集(レスピーギ、イヴァルディ、ガンディーノ、他) クレモニーニ、ビアンクッチ | HMV&BOOKS online - GB5160


B


19、20世紀イタリアの作曲家のマイナー歌曲集。ライブ録音。価値あるCDに仕上がっている。


演奏はCristiano Cremonini(T)/Denis Biancucci(pf)でボローニャでのライブ録音。拍手入り。一曲曲の終わりを見誤った聴衆からのフライング拍手も……。
クレモニーニというテノールは存じなく試聴もできず買ったが存外良くてうれしい。
声・歌については『正統イタリアンな抜けの良い声の持ち主で、時折パヴァロッティを思わせるほどの明るい美声が魅力です』という流通コメントがかなり的確。上のパッサージョより高音域の響きがパヴァロッティにとてもよく似ている。そのほか響きの特徴としては、パヴァロッティよりは高音含め全体的にひょろい感じでパヴァロッティっぽいイアン・ボストリッジといったふう。高音の響きを高く乗せるための癖のある母音だとか広がりに欠く中・低音域だとかいう弱点はあるが、マイナー曲の魅力を味わうには十分な歌唱であろう。
何と言っても22曲中15曲が世界初録音というCDである。そのような発売自体がありがたいCDがある程度魅力的な高音を持ったイタリアらしいテノールで聴けるのだから納得のいく一枚であった。