『催眠実験』レビュー

佳作。悪い所の殆どない作品なので、催眠属性があるなら間違いなく楽しめるだろう。
催眠誘導の描写が他の催眠ものエロゲに比べとても丁寧。シナリオは、特に主人公のキャラクターがしっかりつくられている。エロ特化ゲーに見えるが存外読ませる。




タイトル通り催眠モノの同人ゲー。サークルは#define
さくっとレビュー書きましょうか。


シナリオ。
こちらのレビューの表現があまりに簡潔で的確なのでお借りしたい。
本作は

主人公が催眠に墜ちていく過程を楽しむゲーム。

である。
主人公は寺の跡取り息子で南無が口癖。ヒロインはお嬢様系とかわいい系のふたり。ふたりとも被催眠性が抜群で催眠に掛かりまくり。日々心を鍛えている主人公が催眠が呼び起こすヒロインの魅力に堕ちていく、というもの。ヒロインよりも主人公のほうがキャラクターがしっかり描かれている。
シナリオ総量は中規模エロゲとしては短めというくらい。2ルート合わせた分量が短めであって、1ルートはぼちぼちな分量があり共通部分が無駄に長いということもない。


エロシーンの描写は良い。催眠ゲーらしい催眠暗示を活かしたそれらしいエロシーンも書けているし、催眠誘導も丁寧に書いているのでうれしい。エロゲ的な催眠術という面も踏まえて楽しめるようなシナリオであったと感じた。
エロシーン以外のシナリオもしっかりある。語るべきところがあるほどではないんだが、物語の流れとキャラクターがしっかり描かれているので、シナリオ展開を感じさせる物語に流れのあるエロ特化ゲーというつくりになっている。
注記するとしたらフェラチオの少なさ。少ないことを咎めたいわけではないがめずらしく感じた。


声。
丁寧。
逢川奈々という声優がとても良かった。催眠にかかった"らしさ"を捉えた声だったと思う。
一色ヒカルはいつも通りそつがない。
特筆は男。男キャラに声が入っているとは思わなかった。男キャラに声があることでゲームのアクセントになっていた。


音楽。
マッツミュージックスタジオ。同人なのに。
耳に障らないない曲であった。催眠中と催眠が解けた状態を区別する演出に音楽が丁寧に連動していたのは良かった。


・まとめ
全般的に丁寧につくられた同人ゲー。適切なリソースの投入が的確に効を奏している。
堪能した。満足。属性に合うならどうぞ。


http://www.define.gr.jp/product_saimin.html
催眠実験ブログ