マーラー:大地の歌(室内オケ版 シェーンベルク、リーン編曲)/ヘレヴェッヘ指揮/アンサンブル・ムジーク・オブリク(Harmonia Mundi HMA1951477)

大地の歌(室内オケ版) ヘレヴェッヘ&アンサンブル・ムジーク・オブリク : マーラー(1860-1911) | HMV&BOOKS online - HMA1951477

DAS LIED VON DER ERDE

DAS LIED VON DER ERDE


B-


マーラー大地の歌」の室内楽編曲版。編曲のせいで曲自体が非常に新鮮で面白い。
さてこのCDはどうか。ヘレヴェッヘの指揮はその編曲とよくかみ合っている。
ヘレヴェッヘはぼんやりとして印象に残らない曲作りをする指揮者と思っている。この演奏でもそういった曲作りの傾向は見て取れるのだが、なんと言っても「大地の歌」という激しい曲の、さらに小編成で声部がやたら明瞭に聞こえてくる尖った編曲であるこの曲においては、ヘレヴェッヘの曲作りのぼんやりしたまろやかさと曲がいい具合に相殺している。結果、
歌手はテノール・ソプラノ両歌手ともぼちぼち。響きの完成度に粗さが見える。独特の味があるわけでもなしもっと上手いに越したことはない、が、まあ聴ける。


色々上手く噛み合わさったおかげで総合的に悪くない演奏となった、という感じ。
加点法よりも減点法で評価する人向けと思う。