『SFが読みたい!2009年版』雑感

twitterに書いたきりになっていたが、こちらにも何か書こう。とは言え、今年度のSFが読みたいのランキングは想像の10万光年斜め上をいっていた。
1位は人類は衰退しました2巻に取って欲しい、けどBoy's Surfaceには勝てないだろうなあ、しかし最終的にはサイエンス・イマジネーション一択になるかなー、と考えていた。
なにがどうなったらこのランキングになるんだぜ。
ランキング上位は読んでいない本が多いんだが、にしても保守的すぎる。
普通に面白い小説はべつにSFランキングで扱う必要はないだろうて。
SFランキングなんだから、SFでしか評価できない本を評価してほしいものですわ。


円城塔は3位。数字だけ見ると一瞬悪くない気もするが、Self-Reference ENGINEでもBoy's SurfaceでもSFが読みたい1位とれないって、どんな大傑作を書かせたいんだ……
2年連続1位でも驚かないような状況だろうて、それを両作ともベストとして評価できないのは恥ずかしいレベルじゃないかと思えるぜ。


衰退3巻が17位ってなにごとー
信者的贔屓目で見ても衰退3巻はSFとしては評価対象外ではー。衰退2巻がランキング外で3巻が17位ってなにがどう逆転すればこうなるってのさー


サイエンス・イマジネーションが9位って低いわ。
研究発表も小説も素晴らしい人選で、本の形式、構造的にSFの先を見据えている。そしてまたこの本自体もSF的という文句の付けようのない出来の本が9位とな……
あれか、ランキング投票者は元となったシンポジウム自体に参加していたので、本として目新しいところがなかったとかそういうことか?


今年度の国内1位2位は未読なんだが、ランキング見ても書評見ても感想漁っても、どうも食指が動かなくてこまっちゃう。エンタメの傑作は足りてるのー