『Volume7』 感想

60点くらい。要素はそう悪くない気もする。
しかしこの作品をちゃんと面白くするにはどこか一部を変えるのではなく、一から作り直さなければ無理だと感じた。なんというか、このゲームはどう転んでもこんな所だったかな、という。


絵はどうも好みじゃない。白々しい雰囲気がする。作品世界を考慮してそうしている可能性もあると思うが、どうにも。


声は不可もなく。全般的にそつがないが、声が良いとまでは感じなかった。声の評価とキャラクターの魅力は連関するから、キャラクター性がいま一つだったのと合わせての評価と見て相違ない。


音楽はまあ別に。


シナリオは。
キャラクター同士の交流が少ないのが残念。特に前半部は2人で回しているようなシーンが目立った。あれでは余程のシナリオライターでないと弛むだろう。
メインキャラ以外の世界の描写も弱かった。街の空気とか匂いとかそういうもの。そこらへんは内と外で違いもあるだろうから、きちんと描写出来ていればまた違った雰囲気を出せただろうに。
後半部の盛り上がるシーン、愁嘆場が悪かった。そこに入る流れのせいかもしれない。あれではケータイとか中二とかと大差ない。ベタな展開だから悪いというわけではなく、唐突な感のあるベタな感動シーンだからよくなかった。


深読みする傾向の人のほうが楽しめそうなゲーム。
世界観に浸りたい人にはおそらく向かない。


http://www.rococoworks.com/volume7/(RococoWorks)