中村九郎「黒白キューピッド」 感想

黒白キューピッド (集英社スーパーダッシュ文庫)

黒白キューピッド (集英社スーパーダッシュ文庫)

中学生の少年には戦うべき武器がなかった。どうせ敵いっこないけれど、苦し紛れに抜くべき剣――それさえ持っていなくて、薄っぺらな教科書の入った合皮の鞄を背負っていた。


藤井寺のあとがきを受けて読んだが、残念ながら琴線に触れるものではなかった。
この作者の人気の所以はよくわからないまま。


ストーリーとかトリック、どんでん返しの出来が云々という作品ではないだろう。
ナイーブな世界観がメインかなあ。
文章が云々という感想を見かけたが、下手とは思わなかったし格別尖っているとも感じなかった。
ヒロインの雰囲気や行動はそこそこ印象的だった。
このヒロインが他と比べてどうということが言えるほどライトノベルを読んでいないが、ヒロイン然としていなく、主人公との距離感が全然縮まらないあたりが他には少ないのかもしれない。
ボーイミーツガールなんだが、あまりミーツしないじれったさ?


もう一冊くらいは読んでみようかしら、さて。